日々

Book Introduction
2016-09-29 15:12:31
SOLD 古:『裏日本』濱谷浩

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濱谷浩『裏日本』(新潮社 1957年 初版)が入荷しました!

外函・表紙題字:棟方志功。序文:川端康成。

函:四隅の角がもろくスレ、キズ、カケあり、本:ヤケ・シミありとなっております。

 

1954年新潟をかわきりに、1957年まで日本海側12県の地域を撮影。写真図版79点を収録しています。

 

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写真集冒頭のことばは、濱谷浩が生涯かけて取り組んだテーマだと思います。

「人間が人間を理解するために 日本人が日本人を理解するために」

実際にその地を訪れ、歩き、体験し、目撃した風景は、ただの記録写真にとどまらず、

ときに、社会へ問題提起し、より深い理解へとつづく。

歴史的背景と風土的影響が絡みあって、作用している“裏日本”の景色。

私ももっとこの土地のことを知りたいと思う。

同じように誰かにとって、この本がそのきっかけになればと思います。

 

 

2016-08-19 16:08:44
新:『North Point』中居裕恭

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中居裕恭 『North Point』(ポストカード付)700部限定

 

この写真集は、寺山修司記念館で開催されている、森山大道との2人展のために、

森山大道みずから中居裕恭の残されたプリント約500枚の中から選んだプリントで構成されている。

中居が2人展を目前にして今年の2月に急逝してしまったため、

40年来の親交がある森山大道がその役割を担った。青森県八戸市生まれの中居は、

1976年に細江英公主催のワークショップ写真学校に参加することから写真家としての人生をスタートし、

後に森山大道が中心となって始まった自主ギャラリーCAMPのメンバーとなる。

CAMPの活動終了の後に、1988年に故郷の八戸市にギャラリー北点(North Point)を作り、

八戸で撮影した写真の展示を始めた。

North Pointに収録されている写真は、その頃の八戸の作品を中心に構成されている。

 

森山大道曰く「素朴な記録精神でもなく、単純な郷土愛でもなく、写真家・中居裕恭は、

もっと広い視野と深い視点で東北を体感しつつ、自らとその風土に分け入っていきつつあったのだ。」

(後書きより)

というような中居の見つめる八戸への視線を

roshin booksの解釈でいま一度世界で光を当てたいと思いました。

 

デザイナーに町口覚を迎えての本作「North Point」は、

日本の写真集の歴史に刻まれる1冊としてroshin booksが自信を持って製作しました。

roshin books HPより)

 

 

青森県八戸市を中心とした東北の風景は、中居さんだから撮れる写真。

この場面のきびしさもあたたかさも知っているから、この瞬間を撮らずにはいられない。

風にのる鳥、風になびく旗、煙、しっぽ、

静かに確かに息づく人々の暮らしと町並み。

作家がとらえた、その視線に視点に出合ってほしい1冊。

個人的には、発泡スチロールのふたをまくらに居眠りをするおばあちゃん2人の写真が好きです。

装丁、手触り、印刷などなどぜひ手にとってご覧ください。

2016-04-04 18:11:50
新:10年後、ともに会いに

今日は写真集ではないのですが、この本をご紹介します。

寺井暁子さんの『10年後、ともに会いに』。

高校の2年間をアメリカの寮ですごした寺井さんが、

10年後、世界各国にいる同級生を訪ねた旅の記録です。

3部構成で、その時々で寺井さんの心情がちがいます。

様々な環境にいる同級生との会話に、いつしか自分を重ねていました。

そしてその情景がうかんできて、イメージがふくらみます。

 

この本との出会いは、以前働いていた本屋でです。

「トークしてもらうことになった」と知らぬ間に進んでいた知らない本のイベントに、

当初戸惑ったのを覚えています

(のちに「困ってましたよね」笑。と寺井さんに言われるくらい伝わっていました)。

ただ、本を読んで一変しました。「ぜったいトークイベントしたい!」と。

まず最初の“はじめに”で心を掴まれてしまいました。

当時わたしは、寺井さんが旅に出た年齢と同じで、同様の思いを少なからず持っていました。

なので、自分に言われているような気がして、ページをめくらずにはいられませんでした。

すべての年代の方に読んでもらいたいのですが、20代後半の方には特に手にとってもらいたい1冊です。

 

今回またこの本を入れさせてもらうことになったのも、

海外に行きたいと思っているお客様とお話をしていて、

色々な写真集を勧めさせていただいたときに、

この方にはこの本を読んでもらいたいとピンときたからでした。

いろんな解釈があるので何とも言えませんが、なにか伝わったらうれしいです。

と、少々アツくなってしまいました。。

 

新年度、新しい生活がはじまって知らず知らず疲れがたまってくる頃。

休日には、ゆっくり本など読むのもいいですよ◎

クルミド出版さんの他の書籍も入荷しています。どうぞお手に取ってご覧ください。

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2016-03-24 18:05:10
新:『 RED STRING』

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藤井ヨシカツさんの『RED STRING』。

はじめて見せていただいたのは、手製の写真集でした。

そのときは、写真集ができるまでのダミー本なども見せていただいて、興奮したのを覚えています。

それが海外で高い評価を受け、今年イタリアの出版社・ceibaよりその普及版が刊行されました。

 

内容は、ご両親の離婚。

家族の写真と自身の写真で構成されています。

しかも両開き。父側と母側でわかれているのです。

でもこれでなければ表現できなかったと思わせるのです。

決して明るいテーマではないのですが、なんというかこれは、この家族の物語で。。

ご両親の“赤い糸”はきれてしまったけれど、

この親子の、家族の“赤い糸”つながっているなと思っています。

「藤井家」の歴史を、ページをめくりながら一緒に辿っているような写真集です。

手にとってめくってみてください。

 

国内での店舗販売は、小店含め3店舗だそうです。

限定500部で、すでに版元は売り切れのようです。

表紙は和装・洋装の2バージョン。お早めにどうぞ。

 

2016-01-24 18:13:00
“edition.nord”の装丁。

新潟市内も雪が積もりましたね。。

そんな中、ご縁をいただき中藤毅彦さんの写真集が届きました。

写真はもちろん、装丁もカッコいいな、、と思っていたら、

edition.nord”さんが手がけていました。

新潟県南魚沼市でデザインと出版の活動をされているご夫婦。

少し前のDotPlaceでのインタビューもとってもいいです◎

 

鈴木理策さんの展覧会の図録やフライヤー、大竹伸朗さんの図録など

いつもカッコいいなと思っていて、それを新潟の方がやられているんだ!と、

ずっと気になっていて、一方的に片思いのような感じになっています。

 

小店にも“edition.nord”さんが手がけた写真集が。。

中藤毅彦『STREET RAMBLER』

伊丹豪『this year’s model』

松江泰治『cell』、『TYO-WTC』

装丁も色々なものがあるので、注目してみるととってもおもしろいですよ。

 

窓の外に積もった雪をみながら、南魚沼の大雪を想像し、

想いをはせてみました。いつかお会いしたいなぁ。

奥さまの堤さんがギャラリーを併設した雑貨店「poncotan」をされているそうで、

雪が溶けたら伺いたいなぁ。

 

 

 

 

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